高齢社会の到来と団塊世代の大量退職を背景に、わが国は労働力人口の減少と熟練労働者の技能継承に早急な対策を迫られています。国はその対策の一環として、高齢者の安定した雇用確保の促進を目的とする改正高年齢者雇用安定法を平成18年4月1日に施行しました。しかし、現段階では、労働市場においてシニア世代に対する雇用機会の提供が十二分になされているとは言えません。具体的には企業側の高齢者の経験、能力を活かす人事システム確立の遅れとともに、年齢への抵抗感も指摘されています。働く意欲のある高齢者に対して、その能力や希望に見合う求人情報提供及びマッチング機会は極めて限定されているのが現状なのです。
このような状況下、本年9月、シニア人材ビジネスおよびその周辺事業を展開している企業、ならびに関連する団体、研究者が中心となり「シニアセカンドキャリア推進協会(SSC)」が発足しました。本協会の主な活動内容は、シニア就労に関する情報収集および会員間での情報交換、就労者・雇用企業双方への情報提供であり、広く国民に対する啓蒙も行います。
本協会は、人材紹介事業・人材派遣事業、国内・海外というそれぞれの枠に捉われない積極的な活動を通じて、年齢やライフスタイルに応じた多様な働き方を提唱し、個人の豊かな人生と活力ある社会の実現を目指してまいります。
※本協会が定義するシニア:団塊の世代を中心とした中高年層 2007年9月